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かわいいオリキャラの年賀状イラストメイキング2020【前編】

年賀状2020メイキング 前編
こんにちはです。あっちのそららです。

新年ムードともサヨナラし、2020年の空気にも慣れ、今年も新鮮な気持ちで創作活動を続けています。
そして、そろそろ時期的に場違いと理解しつつも、もう少しだけ年賀状ネタを引っ張ります(またかよ)。

今回は元旦にご紹介した、年賀状イラスト2020のメイキング記事を作ってみました!
完成した作品を載せることはよくありますが、制作過程を詳しく解説してみるのも、コンテンツ的に面白いんじゃないかと。
これこそ、今ほど言った「新鮮な気持ち」というやつです。

結構なボリュームの内容になったので、前編・後編に分けた記事構成にしました。
長いですが、興味&時間のある方はどうぞお付き合いくださいませ。

 

ラフスケッチ

まずはイラストの下描きから。
今回の年賀状の主役となるキャラクターを描きます。

オベちゃんのラフスケッチ
うちの看板娘、オベちゃんを過去最大のクオリティで描く!というガチめの意識を持って臨みます。
新年一発目のイラストはこうでなくっちゃ!

初日の出に見立てた杖を構え、エネルギーが伝わる堂々としたポージングをイメージしました。

制作開始時点では、余白を広めにとった横長の構図を考えていましたが、キャラクターの細部が潰れて見えにくくなるのを避けたかったので、縦長に変更してオベちゃんを全面に押し出したレイアウトにすることに。

線画

ラフスケッチを土台に、上からきれいな線画を描いていきます。

オベちゃんの線画
雑に描いていた箇所をブラッシュアップしていき、キャラクターの視線・足の向き・杖の形状など、歪んでいる部分やしっくりこないパーツは形を矯正し、「コレだ!」と思えるイメージを探ります。

一番こだわっているのは線の強弱。
線画だけの状態でも、ほのかな立体感が出るよう、線の交差する部分や影と密着している部分にベタを加え、全体を引き締めます。
この作業が一番楽しいかも。

またこの段階で、影やハイライトの形状・流れ・動きをイメージしながら線を描くと、塗りの途中で「あれ?ここの影ってどういう形だろう?」と行き詰まることがなくなります。

線画は一種の目印みたいなものですね。

下塗り

線画が完成したので、塗りの工程へ。
最初に、下地となる色を置いていきます。

オベちゃんの下塗り
塗りつぶしツールを使い、スピーディーに着色していきますが、最初から薄い色で塗ると塗り残しに気づきにくいので、いったん濃い色で塗り、塗り残しをチェックしたあとで目的の色に変える、という手法で進めていきます。

髪の毛は面積が広いので、塗り応えがありそう!
ワクワク。

明暗を確認しておく

カラーとモノクロの比較
下塗りの時点で、ある程度全体の明暗にメリハリが出るようにします。

イラストをグレースケールに変え、濃い部分と明るい部分がしっかり区別されているかチェック!
全体がのっぺりしていると感じたら、色調補正で明度の差を広げて、コントラストを調整します。

モノクロで見てみると、「色」に対する認識が180度変わり、これまで気づかなかった部分が顕在化してきます。
例えば赤と黄の場合、同じ明度でも黄の方が明るく見えたりしますね。

影を塗る

ここから、待ちに待った本塗りのスタート!
影・光・模様・エフェクトなどを描き加え、イラストを仕上げていきます。
まずは影から。

光源は左上に設定しました。

1段階目の影を入れる

1段階目の影
下地より一段階暗い色で、うっすらとグラデーションを入れます。

2段階目の影を入れる

2段階目の影
乗算レイヤーで、アニメ調のハッキリとした影を入れます。
それだけだと単純な塗りなので、透明色にした柔らかめのブラシで所々影を薄く消し、濃淡に強弱をつけてなじませます。

乗算にしたので、先ほどのグラデーションともかみ合い、色調の情報量が増えます。

3段階目の影を入れる

3段階目の影
2段階目の影の中にもう一段階濃い影を加えて、さらに立体感を強調していきます。

影の比較
影2段階と影3段階の比較です。
当然ながら、3段階の方がコントラストが際立っており、存在感が強く表れています。

影の付け方は多種多様な方向性があるので、必ずしも階層が多ければいいというわけでもありません。

1段階だけど、影を濃くしてアニメ感を強調する」「薄めの影で優しいタッチにする」「ベタ塗りのみでフラット感を出す」など、自身の好みやスタイルに合わせて塗り方を選びましょう。

光を入れる

ぼかした光やハイライトを入れる
影だけだと、コントラストばかりが目立ってどぎつい印象になるので、ふわっとした光を入れて、色調を和らげます。

色の混ざり方によっては、気持ち悪いグラデーションになる場合もあるので、明るめの類似色を選び、「スクリーン」や「発光」レイヤーを多用。不透明度も下げて、自然な光になるよう調整。
影の輪郭に沿うようにパキッとしたハイライトも入れて、光沢感を出しました。

目を描き込む

目イキング
目はキャラクターの命!
ガラス玉のような透明感をイメージして、細かく描き込みます。
オベちゃんの場合、瞳孔を省くので、瞳らしさを出すのが従来より少し難しい…

オベちゃんの顔
うるおいたっぷりの瞳になりました。
頬に赤みとハイライトも加え、一気に女の子らしいキュートな印象に!

トーンを加える

オベちゃんの大きなアホ毛の束と、服のモコモコや服の内側に水玉模様を加えます。

トーン模様を入れる
イラストのアクセントとしてこのようなトーンを入れると、手軽にオシャレ感を表現できます。ただし、あくまでも隠し味という立ち位置なので、キャラクターがトーンに負けないよう注意しましょう。

全体の色調整

塗りの全工程が終わったので、最終調整を行います。

色調整の比較
全体的に黄色が強く出すぎていると感じたので、カラーバランスを使って色調を整えました。髪はピンクに近く、服は青緑に近くし、おおむね自分の中のオベちゃん像にたどり着きました。
上の比較画像をよく見ると、微妙に色味が変化したのが分かるかと思います。

イラスト全体にグロー効果もかけて、ふんわりと発光しているような加工を施しました。
グロー効果の詳細は、下記のサイトに分かりやすく紹介されているので、自身のイラストで実践してみたい方は、ぜひご覧ください。

tips.clip-studio.com

イラスト完成!

オベちゃんのイラスト
完成したオベちゃんのイラストです。可愛く描けた!
今まで描いてきたオベちゃんの中で、ダントツ一番のクオリティになったのではないかと思います。
アホ毛の束が大きすぎてポニーテールっぽく見えますが、アホ毛という設定を貫く!

長々とイラスト制作過程をご紹介しましたが、とりあえず前編はここまで。
後編ではデザイン・レイアウト中心で、イラストを配置して年賀状を完成までもっていく!といった内容になります。

次回もお楽しみに!

ステキなわたしになったよー(^^)/

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